農園芸業に於ける作物生産は、これまで化学肥料や化学農薬に依存して進められてきたために、栽培土壌の中に作物の健全な生育を助ける自然界の微生物が著しく抑制され、逆に健康を損なう物質や病原性のある微生物が増えてしまいました。
化学肥料に依存していると土壌の物理性も劣化し、塩類集積も起こります。病虫害の発生も多くなり、これを防除するため、化学農薬の使用頻度も高くなります。
このような不健全な栽培条件下で生産された作物は、それ自体が不健康ですから、これを私達が摂取し続けたら健康に悪影響が及ぶのは当たり前です。
土壌の中や植物の茎葉の上で生活する微生物。
代表的な種は次の3つの仲間。
これらの中には病原性のある微生物、作物の生育や品質を向上させる有用な微生物、作物とは無関係の微生物があります。
土壌中の酵素は、微生物が生産した後、微生物の細胞の外に出て微生物とは無関係に存在して作物の生育を助けている。
土壌微生物が豊富なほど土壌酵素は豊富になり、活性が高まる。酵素は無生物なので微生物が死滅しても消滅することはない。
有用な土壌微生物は作物の生育や品質向上のために図のようにいろいろな手助けをしている。