植物根共生微生物摂取剤「Be-2」とは
「Be-2」は、米国オレゴン州に本社を置く土壌内微生物専門の研究所「アースフォート社」と世界でも著名な微生物学者「Dr.Elain Ingham(Dr.イレイン・インガム)」によって開発された植物根共生微生物摂取剤と、国内で蘭の生産者としても有名な日本蘭科植物園 代表 早川順章氏の所有する「高濃度アミノ酸液」を加えた溶剤を共同研究し、さらに菌の増殖を高めた100%オーガニック製品です。化学薬品等は一切使用しておりませんので、安心してご使用いただけます。
※一般財団法人 日本食品分析センター:第19026718001-0101号
高濃度アミノ酸とフミン酸で効果が出る活性剤
「Be-2」には、フミン酸から取り出した優良微生物(約90種類)が多く含まれており、その中でも特に注目されている「トリコデルマ菌」の大量発生に成功しました。
「トリコデルマ菌」は多くのカビをいじめ抗生物質を生産、そしてカビを殺す揮発性物質を生産し、菌糸にまで侵入をしてカビの中身を食べることが解明されております。このことから動物ではサルモネラ菌や大腸菌、アンモニア臭を軽減することができます。また、土壌内微生物のフザリュウム菌やリゾクトニア菌、ウドンコ病など植物に害を及ぼす菌類にも効果があります。
Be-2を安全にご使用いただくためのエビデンス
米国・材料供給安全データシート
・労働安全衛生局(OSHA)
・国立労働安全衛生研究所(NIOSH)
・米国環境保護庁長官(EPA)
・米国オレゴン州製品登録書
・台湾製品安全シート
一般財団法人 日本食品分析センター
・土壌環境に弊害を与える代表的な
特定有機物について定量分析
100%オーガニックB2とは
B2は沢山の土壌微生物を高密度で培養している液剤。
- 培地としている液体の成分
Chrysosporium Keratinophillm(ケラチン分解糸状菌)による羽毛分解物から抽出されたアミノ酸0.35%、Lepnarditeフミン酸8%、ケルプ(Ascophyllum nodosum)、9%その他を混和した培養液
- 接種してある微生物
属種併せて200余の微生物の菌体や厚膜胞子が接種されている。
- この液剤含有される無機成分は、
窒素全量0.7%、P2O5 0.5%、加里 3.0%で化学肥料のような無機成分としての肥料効果は殆ど無い。
B2に接種されている代表的な細菌類
- Chrysosporium keratinophilum
土壌線虫の被害を抑制する。
- Bacillus subtilis
作物の養分吸収を促進する。枯草菌(納豆菌)の仲間。
- Bacillus laevolactius
有機物を分解し、作物に供給して成長を助ける。
- Bacillus licheniformis
植物成長ホルモンを生成し作物の生長を助ける。
- Paenbacillus azotofixans
作物の免疫性を向上させる。
- Lactobacillusu spp.
茎葉に定着して病原性の菌類を抑止する。
B2に接種されている代表的な菌類
菌根菌について
菌根菌は作物の根と共生して生活する菌類(糸状菌類)。
地球上に生育する自然の植物の根には菌根菌が共生している。植物は糖を菌根菌に供給する。菌根菌はそのエネルギーで菌糸を伸ばし、根域をはるかに超えて多くの養水分を吸収し、根に供給する。
降雨の少ない所では、根の周囲に菌糸の層を作って保水し根に供給する共生関係もある。
貧養水分の岩場で松の大樹が逞しく育つのは何故?
不毛の岩場に生育する松には菌根菌が共生し、松の根が届かない微細な隙間に菌糸を縦横に発達させ、僅かにある養水分を吸収して松の根に供給しているから不毛の岩場で松は大きく成長できる。
B2に接種されている代表的な内生菌根菌(VAM菌)
作物の根に共生して菌糸を発達させ養水分の吸収を助け、根圏環境を整える。
- Glomus intraradices
- Glomus mosseae
- Glomus deserticola
- Glomus brasilianum
- Glomus monosporus
- Gigaspora margarita
B2に接種されている代表的な外生菌根菌
作物の根に共生して菌糸を発達させ養水分の吸収を助け、根圏環境を整える。
- Rhizopogon amylopogon
- Rhizopogon villosuli
- Rhizopogon luteolus(ホンショウロ)
- Rhizopogon gulvigleba
- Rhizophagus irregularis
- Pisolithus tinctorius(コツブタケ)
- Laccaria laccata(キツネタケ)
- Laccaria bicolar(オオキツネタケ)
- Scleroderma cepa(タマネギモドキ)
- Scleroderma citrine(ビヨウタケ)
- Trichoderma harzanium
B2の利用とその効果
- B1を土壌へ施用したときにB2を潅注する
- 高品質の有機物B1を栄養にしてB2の有用微生物が急速に増殖するために理活性物質や栄養物質の供給が増すため作物が健康に生育すると共に、生育速度も早まる。
- キチナーゼなどの酵素活性が高まる。これらが吸収されると樹木の導管に繁殖する線虫の繁殖を抑制する。
- B2を栽培植物の茎葉に散布する
- 有用な葉状微生物が活性化して病原性のある微生物を抑制するため茎葉からの病害の発生が抑制される。
- B2のキチン質分解菌がダニ、アブラムシ、カイガラムシなどの虫体を分解する。
- 休眠している樹木類の萌芽を促進する。
- 作物を移植するときの根域に散布
- 種子の浸漬処理
B2の取り扱いと使用法
◎取り扱い上の注意
B2は微生物を培養している液剤。
液剤中の微生物は5℃〜30℃で活性化している。
0℃以下、60℃以上の条件下では微生物は活性を失うので注意する。
◎使用法
B2 100シリーズは水温10℃~20℃の水で3〜5倍に薄めて使用する。
B2 300シリーズは製品開封後、そのまま使用する。
◎散布回数
作物の生育状態を観察しながら月1回から数回散布する。
OMRIとはアメリカで権威のある有機肥料認定機関で日本の有機肥料では初めて認定を受けました。
菌根菌のタイプ
❶ 外生菌根菌
根の表面を菌糸で覆い、そこで根と養分のやり取りを行う。
❷ 内生菌根菌
内生菌根菌は二つのタイプに分かれる。
① 根の表皮から菌糸が内部に侵入して細胞の中に樹枝状体を作るタイプ
② 根の表皮から菌糸が侵入して
植物と菌根菌の寄生
根と共生して発達した
内生菌根菌の菌糸
厚膜胞子が発芽して
菌糸を伸ばし根に付着器を着けて共生を始めた様子
Trichodermの菌糸
これらの微生物を豊かにするとイチゴ萎黄病、トマトやホウレン草の萎凋病、メロンやキュウリの蔓割れ病、レタスの根腐れ病、ニラの乾腐病などの病害の発生を抑止し、生産の安定と高品質化を図ることができる。